231103

膝の怪我が悪化した。最悪手術かもしれない、後遺症が残るかもしれない、といった、身体とその治療に関連する不安に加え、この怪我が原因で日常生活に不便をきたし、大学院生としての仕事もろくに進まないことへの不安が大きくのしかかってくる。

修士2回生のこの時期は、言うまでもなく大切だ。あと5ヶ月足らずで、この2年間、私が真っ当に健常者であったという(間違った)想定の手続きをすべて済ませ、次の段階に進むことを求められる。そのうえで、引っ越しだけは絶対にしたい。今の怪我で、それらの両立はできないと思う。やり切れる自信がない。

変な話、このまま修論を出して卒業できる自信がないし、そういう人生を素直に歩める自信もない。私はD進することになっているから、そこそこ順調に行けば、修士の仕事を終えたらすぐに春の学会参加、その後DC2を書き、今やっている研究でひとまずの結果が出れば国際学会の準備もすることになる。その間にも絶えず実験、ゼミ、雑誌会がある。また立ち止まってしまう身体に鞭をうって、考える力を奪われながらこの生活を続けるのか。泣きたくなる。病んだ私が悪かったのか。怪我した私が悪かったのか。私は動かない身体と、時間を進めたがる社会という檻に閉じ込められた奴隷だ。動く身体のモラトリアムで、もう一度だけ、少しでいいから自由に考えたい。